この章では、2の実務者研修について解説しています!
1~3についてはリンク先の記事をご覧ください。
実務者研修
介護福祉士を受験するための「必須要件」
介護ニーズの多様化に対応するため、介護福祉士の取得方法が再検討され、2013年より新しくスタートした制度です。
介護福祉士国家試験の受験要件が、
①3年以上の実務経験
②6か月以上の実務者研修の受講
へと変更となりました。
様々な利用者さんに対応できるように、
①※1)喀痰吸引などの医療的ケアの知識や実践的な技能
②より専門的な介護知識と技能
の習得を目的としています。
それに伴い、「介護職員基礎研修」は廃止(2013年)されました。それまでの「ホームヘルパー1級」と統合し一本化されたことになります。
ここに注意!
介護職員基礎研修 + ホームヘルパー1級
⇒ 『実務者研修』
訪問介護のサービス提供責任者に就くことができるなど、仕事の幅も広がります。
給与のアップにもつながり、モチベーションも高まっていくでしょう。
介護の現場で働いていきたい方には必要な資格です。
キャリアパス制度の順番で言う、2番目に位置する資格です。
介護福祉士を取得するのにハードルが上がったんじゃない?
って思う方、実は取得しやすくなりました。
2016年より、大半の受験者は「実技試験が免除」(取得ルートにより1部の方は実技試験あり)になりました!
普段優秀な方が実技試験で緊張して、何度も受からなかった姿を見てきたので、これは親切な変更だと思います。
受講資格
特にありません。学歴・年齢・資格を問いません。
「介護職員初任者研修」を修了せずに受講することもできますが、スクール(講座)によっては「介護職員初任者研修を修了していること」が条件の場合もあります。
ここに注意!
「介護職員初任者研修」を修了していることを前提に、講義内容が組まれているため、ある程度の知識・技術・経験がないと修了が困難です。
費用
現在、所持している資格によって違います。
また、受講するスクール(講座)によっても違います。
大まかには
資格なしの場合
約84,000円~220,000円(キャンペーン価格込み)
介護職員初任者研修を修了
約70,000円~195,000円(キャンペーン価格込み)
となっており、大きな差があります。
現在取得している「資格等」によって、受講内容が変わりますので、それに応じて費用も違います。
また、スクール(講座)によって開催場所や条件・日程が違うためだと思われます。
介護施設などを運営している会社が実施している所などは、比較的安い価格設定をされており、資格取得後の就職にも有利になる場合があります。
そういった点からも、最も安くてメリットが大きいのは、実質0円で『実務者研修資格』が取得できる『かいご畑 』です。
実施講座が通学できる範囲の方は『かいご畑 』がいいのではないでしょうか。
1つ前の段階の『介護職員初任者研修』講座、次のステップの『介護福祉士』国家試験に向けた講座も0円で受けられます。
価格が違うからといって講座内容には違いがなく、国で定められたカリキュラム(受講科目)になります。
時期によってキャンペーンなど行っているスクールも多く、同じ内容ですから「キャンペーン」などを上手く活用して費用を抑えないともったいないです。
いくつかのスクール(講座)の資料を比較して、タイミングを逃さないことも重要です!
受講内容
カリキュラム詳細
20科目 450時間 全科目を受講する場合は6か月以上
と国で定められています。
規定上試験はありません。
確認の意味で実施するスクール(講座)はあるかもしれませんが、当たり前に講座を受けていれば合格する内容です。
現在、何らかの資格をお持ちでしたら、該当する方は免除科目があります。
「介護職員基礎研修」の修了者だと、最大の400時間が免除されます。
学習内容は、介護職員初任者研修の9科目130時間に比べて、倍の20科目に増えますので、より専門的な知識や技能を身につけることができます。
カリキュラム内容
科目 | 講義数 | 介護職初任者 研修 | 訪問介護員 研修 1級 | 訪問介護員研修 2級 | 訪問介護員研修 3級 | 介護職員基礎研修 | その他 全国研修 |
〇は免除 | |||||||
人間の尊厳と自立 | 5 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
社会の理解Ⅰ | 5 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
社会の理解Ⅱ | 30 | 〇 | 〇 | ||||
介護の基本Ⅰ | 10 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
介護の基本Ⅱ | 20 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
コミュニケーション技術 | 20 | 〇 | 〇 | ||||
生活支援技術Ⅰ | 20 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
生活支援技術Ⅱ | 30 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
介護過程Ⅰ | 20 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
介護過程Ⅱ | 25 | 〇 | 〇 | ||||
介護過程Ⅲ スクーリング | 45 | 〇 | |||||
発達と老化の理解Ⅰ | 10 | 〇 | 〇 | ||||
発達と老化の理解Ⅱ | 20 | 〇 | 〇 | ||||
認知症の理解Ⅰ | 10 | 〇 | 〇 | 〇 | 認知症実践者研修 | ||
認知症の理解Ⅱ | 20 | 〇 | 〇 | 認知症実践者研修 | |||
障害の理解Ⅰ | 10 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
障害の理解Ⅱ | 20 | 〇 | 〇 | ||||
こころとからだのしくみⅠ | 20 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
こころとからだのしくみⅡ | 60 | 〇 | 〇 | ||||
医療的ケア | 50 (※) | 喀痰吸引等研修 | |||||
実務者研修受講時間数 | 450 | 320 | 95 | 320 | 420 | 50 | |
※「医療的ケア」は講義50時間とは別に演習を修了する必要があります。 |
資格取得までの期間
現在、取得している資格によって、スクール(講座)のスケジュールが違います。
「介護職員初任者研修」の修了者だと、最短で2週間(自宅学習+通学)での取得も可能です。
「無資格」の場合は、約6ヶ月が目安となります。
ご自身が通学できる範囲のスクール(講座)の、詳しい内容を確認して、確実に資格取得ができる、希望に合ったところを選びましょう。
平均給与
介護職員の平均給与(月給・常勤)
加算(Ⅰ)~(Ⅴ)を取得している事業所
平成30年 平成29年 全体 300,970円 290,120円 資格あり 303,460円 292,820円 介護福祉士 313,920円 304,630円 実務者研修 288,060円 280,400円 介護職員初任者研修 285,560円 273,920円 資格なし 261,600円 252,490円
勤続年数別・介護職員の平均給与(月給・常勤)
加算(Ⅰ)~(Ⅱ)を取得している事業所
平成30年 平成29年 全体 300,970円 290,120円 1年(勤続1年~11か月) 270,740円 242,150円 2年(勤続2年~11か月) 278,550円 266,320円 3年(勤続3年~11か月) 282,700円 271,830円 4年(勤続4年~11か月) 284,300円 273,590円 5年(勤続5年~11か月) 290,400円 279,050円 10年(勤続10年~11か月) 318,470円 307,830円 15年(勤続15年~11か月) 332,200円 322,070円 20年以上(勤続20年~) 381,030円 374,480円
正社員(常勤)の給与のみ掲載していますが、介護の現場は「非常勤」「パート」「派遣」などのニーズも高く、給与も正社員と同じか上回る場合もあります。
例えば月給で見ると、100,000円~300,000円まで事業素によって大きな幅があるため、ハローワークや求人サイトなどに登録をしておき、条件に見合う職場を探してみるのも良いでしょう。
給与だけで計れるものでなく、福利厚生・時間外活動・休日・勤務時間帯・シフトなど、後で後悔しないよう、細かな部分をアドバイザーなどに相談をしてみましょう。
きっと力になってもらえるはずです。
主な活躍できる場所
介護保険サービス
在宅サービス
- 訪問介護
- 訪問入浴介護
- 通所介護(デイサービス)
- 通所リハビリテーション(デイケア)
- 短期入所生活介護(ショートスティ)
- 短期入所療養介護(ショートスティ)
- 福祉用具貸与(レンタル)
- 特定施設入所者生活介護(有料老人ホームなど)
地域密着型サービス
- 小規模多機能居宅介護
- 定期巡回・随時対応型訪問看護介護
- 看護小規模多機能型居宅介護(複合サービス)
- 地域密着型通所介護
- 定期巡回・随時対応型訪問看護介護
- 看護小規模多機能型居宅介護(複合サービス)
- 夜間対応型訪問介護
- 看護小規模多機能型居宅介護(複合サービス)
- 認知症対応型通所介護
- 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
- 地域密着型特定施設入居者生活介護
- 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
施設サービス
- 介護老人福祉施設入居者生活介護
- 介護老人保健施設入居者生活介護
- 介護療養型医療施設入居者生活介護
※2024年3月末までで廃止 - 介護医療院(2018年4月新設~)
介護保険以外のサービス
- 軽費老人ホーム
- 養護老人ホーム
- サービス付き高齢者向け住宅
- 家政婦紹介所
介護保険サービスは上記以外にもあって、全部で26種類54種類あります。
こうして見ても、これだけ数多くの仕事の場があります。
上に挙げたサービスの内、「実務者研修」が必要なものは、
- 訪問介護
- 訪問入浴介護
- 定期巡回・随時対応型訪問看護介護
- 看護小規模多機能型居宅介護(複合サービス)
- 夜間対応型訪問介護
の訪問系サービスだけで、他のサービスは現状では「無資格」でも働くことができます。
ただし、
ポイント
- 有資格者の割合が高い
- 有資格者の職員定着率が高い
事業所ほど介護報酬(事業所の収益になります)が優遇されるため、資格保有者が増えてくると必然的に「無資格者」の就職枠が少なくなってきます。
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かいご畑
『かいご畑 』には、介護の資格取得をサポートする『キャリアアップ応援制度』があります。
資格費用 13万円相当 ⇒ 実質0円
こんなに取れる
メモ
- 介護職員初任者研修
- 実務研修
- 介護福祉士(受験対策)
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