介護初心者向け 介護の仕事内容の分かりやすい解説

介護の仕事をする条件

以前は自己紹介の場面で「介護職員」または必要に応じて「介護福祉士」と言っていました。

 

しかし近年は、テレビやメディアなどで「介護士」という呼称が一般的なので、今後は「介護士」で統一していこうと思います。

それでは、『介護の仕事をするためには何か条件があるの?』という素朴な疑問に対して、Q&A式にお答えします。

 

Q&A

介護の仕事をするには条件がありますか?

資格がなくても働くことはできます。

  • 現状は資格がなくても介護施設や介護事業所での仕事はできますが、資格がないとできない業務もあります。
  • ※1)訪問介護は、一定の研修以上を修了した訪問介護員しか認められていません。
  • 資格があると、給与などで資格がない人より優遇されやすくなります。
  • 実務経験を積むことで国家資格などの受験資格が得られるため、勤務しながら資格取得を目指すことができます。

    ※1)「訪問介護」という介護保険のサービスの1つ。

    在宅の利用者さんのご自宅へ訪問して、家事などの生活援助や着替え・排泄(トイレ)などの身体介護を行います。


職場の男女の比率は?

サービスの種類にもよりますが女性が多い職種になります。

勤務経験のある施設では、男女比5:5の事業所もありました。

給与面も大きく改善されてきていますので、今後は男性スタッフの需要は増えてくると思います。

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今後はこうなる

厚生労働省が、これから高齢者が急激に増えていく状況に備え、

「人材が足りていない介護業界を何とかしないとヤバいぞ・・」ということで、新たな制度を導入しました。

これを「キャリアパス制度」と言います。

 

現在の低い賃金体系を、いずれは全業種の平均の年収440万円まで引き上げて、介護事業所の人材確保と職員定着率を上げる目的があります。

2019年秋に1部スタートしていますよ!

後で述べる4つの資格・研修に一本化されました。

 

まずは、1の介護職員初任者研修からスタートし、実力に応じて順にステップアップしていく流れです。

 

介護保険を運営する事業所に対して、仕事の内容・ポジション・給料などを経験や資格に応じて段階的に上げなさい!と国が具体的に示しました。

 

介護現場の特徴として、どの職場にも志の高い先輩など、優しいスタッフは少なからずいます。



分からない事は丁寧に教えてくれますし、時には一緒に勉強してくれる環境があります。



もちろん相談にも乗ってくれますよ。 競争ではなくて、協働の職場です。

 

チャンスは平等にある

介護の現場には「資格を持っていない」スタッフが多くいます。

 

実際、パートさんだったり、やむを得ず働いている人の中には

「資格は取らなくてもいい」
「仕事が増えるから取りたくない」
「勉強するのが面倒」


という方もいます。


まずは働いてみて、仕事を覚えながら勉強する流れでも大丈夫です。

案外、他職種を経験してから介護に興味を持ち転職した方のほうが、意欲的で勉強熱心なのでステップアップが早いです。

私も最初は「無資格」「経験ゼロ」でした。

どの仕事でも同じですが「責任感」があれば務まります。

0(ゼロ)からのスタートでも、数年後には「有資格者」に追いつくことはできます。

私の友人は「会社の事務員」から転職し、未経験・無資格でしたが実務経験を経て「介護福祉士」を取得。

そして「※2)介護支援専門員(ケアマネージャー)」まで取得しました。

※2)正確には「ケアマネージャ
 

都道府県の認定資格。

介護保険で必須となる「介護サービス計画書(ケアプラン)」の作成やサービスの調整、相談援助、利用者・家族・他職種間の連携を図る仕事をします


まずは一歩踏み出して、自分に向いているか「試してみる」のはどうでしょう。

気になっているなら「案外向いている」かもしれません。

昨年(2019年)厚生労働省が介護職員の待遇改善につなげるための制度改正を行いました。

今後、段階的に給与や勤務環境などの待遇が良くなれば、介護業界へ人が流れてくると思われます。

将来、有資格者が増えてくれば「無資格」で採用される枠は少なくなってきます。

今は日本全国で「有資格者」が離職し人材が足りないため、まだ「無資格」の人が採用されやすい状況です。

しかも、将来的に待遇を改善することを国が示したばかりのタイミングですから

 

今がチャンスです。

 

介護の資格

介護の主な資格は4種類

  1. 介護職員初任者研修(認定資格)

    【入門資格】受講後に試験あり 以前の「ホームヘルパー2級」が名称変更しました。

  2. 実務者研修(研修)

    1の研修や資格がなくてもここから始められますが、同等の基礎知識や技術がある前提でのプログラムになります。

    この実務者研修は、介護福祉士の一歩手前の段階になり、実務者研修を修了していないと、介護福祉士を受験できません。

  3. 介護福祉士(国家資格)
    唯一の国家資格です。

    ①実務経験3年以上(実働540日以上)で、実務者研修を修了したもの ②養成施設・福祉系高校・経済連携協定のいづれかを卒業

    ①または②を満たせば「受験資格」を得られ、「筆記試験」に合格すれば「国家資格」を取得できます。

    ※福祉系高校・経済連携協定の1部は「実技試験」があります。

  4. 認定介護福祉士(民間資格)
    【介護の最上位資格】2015年~・介護と医療の連携強化

    ・介護職のリーダー教育 ・※1)地域包括ケアの推進のため他職種間の連携を図る ・質の高い介護サービスを実施 など

    以下の①②③を満たせば認定 ①介護福祉士の実務経験が5年以上 ②認定介護福祉士養成研修600時間 ③研修終了→認定申請→審査通過

    ●その他「介護支援専門員(ケアマネージャー)」や「社会福祉士」など、実務経験を満たし試験を受けて取得できる資格もありますが、一般的な介護施設等での直接的な「介護」に関する資格は上の①~④になります。

    ●看護師(准看護師)は、介護福祉士と同等の扱いになります。実際は看護師は業務独占で、機能訓練指導員などの宿主は看護師(准看護師)以上が要件になるので上位の資格ですね。

 

 

介護の仕事内容

介護の仕事について知りたい方」「介護初心者」の方へ、実際の介護現場で行う仕事内容を分かりやすく解説していきます。

 

この章では、難しい「医療や福祉の専門用語」はできるだけ使わないようにします。

 

やむを得ず表記が必要な時は「解説」をつけようと思います。

 

仕事の種類

介護の仕事内容をお伝えするその前に「介護の現場」もサービスによって法律で決められている人員配置や置かなければいけない資格保有者が違います。

 

まず、介護職員以外にも「こういった仕事もあるんだ」と知ってもらえたらいいと思います。

 

介護以外の職種でも募集があれば、資格なしであっても採用される会社はあります。

 

介護事業所で活躍している 主な資格と職種

【事業所の種類で配置が違います】

資格

  • 認定介護福祉士
    ※介護福祉士がいれば必須でありません
  • 介護福祉士(国家資格)
    ※事業に応じて必須
  • 実務者研修
    ※ 〃 介護福祉士がいれば必須ではありません
  • 介護職員初任者研修
    ※ 〃 介護福祉士がいれば必須ではありません
  • 看護師(国家資格)
    ※事業に応じて必須(准看護師でも可)
  • 准看護師
    ※事業に応じて必須(看護師でも可)
  • 介護支援相談員(ケアマネージャー)
    ※事業に応じて必須
  • 医師(国家資格)
    ※事業の種類に応じて必須
  • 理学療法士(国家資格)
    ※リハビリを実施する事業所は必須
  • 作業療法士(国家資格)
    ※必須ではありませんが、サービスによっては必要
  • 言語聴覚士(国家資格)
    ※必須ではありませんが、サービスによっては必要機能訓練指導
  • 管理栄養士(国家資格)
    ※事業の種類に応じて必須
  • 栄養士
    ※管理栄養士がいれば必須ではありません
  • 調理師(国家資格)
    ※管理栄養士または栄養士がいれば必須ではありません


  ※職種など

  • サービス提供責任者(職種名のこと)
    ※訪問介護に必須
  • 生活相談員(職種名のこと)
  • 管理者(施設の種類で要件が違う)
    ※必須
  • 機能訓練指導員(職種名)
    ※事業に応じて必須
    看護師または准看護士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、あん摩マッサージ、指圧師、柔道整復師、鍼灸師
  • 介護予防運動指導員
    ※サービス内容に応じて必須
    ※事業の種類に応じて必須
  • 社会福祉主事任用資格
    ※配置が必須ではありません
  • 精神保健福祉士(国家資格)
    ※配置が必須ではありません
  • 社会福祉士(国家資格)
    ※配置が必須ではありません


  【資格がなくてもできるもの

  • 介護職員
  • 事務職員
  • 調理スタッフ
  • 清掃スタッフ
  • 送迎スタッフ

 

 

いくつかの事業所で勤務しましたが、介護職員はもちろんのこと「事務職員」「調理職員」「清掃スタッフ」「送迎スタッフ」とも、資格はなにも持たないスタッフは何人もいましたよ。

 

 

他職種からスタートして介護業務に興味を持ち、その後に介護職員となって国家資格まで取得した人は多くいます。

 

 

特に、「新しい事業所」や「規模の小さい事業所」では、業務を兼務することも珍しくないので、色々と勉強したい人は「選択肢」も増えてきますよ。

 

 

それでは次の章で介護の仕事内容を説明します。

 

仕事の内容

介護の仕事は大きく2つ(生活援助と身体介護)に分けられます。

 

 

①生活援助

  1. 炊事(調理や後片付け)洗濯(干す・取り入れてたたむ・収納)
  2. 掃除(片付けを含む)
  3. ベッドメイキング
  4. 買い物
  5. 薬の受け取り

 

利用者さんの身体に触れずに、間接的に行う援助になります。

 

 

施設では全体的にスタッフやご家族が行うため「生活援助」の言葉を使うことも少ないかもしれません。

 

 

訪問介護」では「必須」ですので覚えておきましょう。

 

 

「訪問介護」とは、

 

 

介護福祉士または実務者研修・初任者研修昔はホームヘルパーと呼ばれていましたが、名称が変わりました修了者が、

 

 

在宅で生活する介護保険の認定を受けた利用者さんのご自宅へ訪問し、計画書に沿って、決められた支援を行うサービスです。

 

 

訪問介護の3つの業務項目

  1. 身体介護
  2. 生活援助
  3. 通院等乗降介助

 

  • 7:45-出勤

    会社の事務所にて、訪問予定の利用者さんの「訪問介護計画書」に沿った業務内容を確認し準備を行います。直行および直帰の事業所もあります。


  • 8:20-A様宅へ移動

    計画書で決められた時間に遅れないように訪問します。


  • 8:30-サービス内容の説明・同意

    A様のご自宅へ到着したら、まずは挨拶を行い、体調の確認等をします。
    本日の業務の説明をして同意を得ます。

  • 身体介護

    トイレ(排泄)の介助を行います。
    夜間使用していたオムツを外し、きれいに拭いた後に、パンツタイプのオムツへ交換します。
    ポータブルトイレでの介助をします。
    パジャマから普段着への着替えを手伝います。
    デイサービスへ持って行く必要なものを準備します。

  • 9:25-デイサービスへの送り出し

    デイサービスの送迎スタッフへ申し送りを行う。
    家族への申し送りの記入や活動記録。

  • 10:20-B様宅へ移動

    途中でB様用の食材の買い物をして(基本はB様宅へ伺ってから買い物へ)、B様宅へ遅れないように移動します。

  • 10:30-サービスの説明・同意

    B様へ挨拶をして、体調確認します。この後の支援の流れを説明します。

  • 家事援助

    計画書に伴った方法で、掃除(片付け)・お昼の食事の準備などを行います。
    介護者への申し送りや活動記録など。

  • 11:30-事務所へ移動

    B様宅の業務を終えたら事務所へ戻ります。
    サービス提供責任者への業務の報告、引継ぎ・記録などを行います。

  • 12:00-休憩

    お昼休憩を取ります。

  • 13:20-C様宅へ移動

    C様宅へ遅れないように移動します。

  • 13:30-サービスの説明・同意

    C様へ挨拶をして、体調確認します。
    この後の支援の流れを説明します。

  • 買い物の支援

    買い物の内容を確認し、近くのスーパーへ一緒に買い物に行きます。
    歩行の1部介助や見守りをしながら、買い物をお手伝いします。
    介護者への申し送りや、活動記録。

  • 15:20-D様宅へ移動

    D様宅へ遅れないように移動します。

  • 15:30-サービスの説明・同意

    D様へ挨拶をして、体調確認します。
    この後の支援の流れを説明します。

  • 家事援助+身体介護

    洗濯物の取り込みと衣類の整理・夕食の準備と片付けを行います。
    服薬の確認・パジャマへの着替え・トイレの介助を行います。
    介護者への申し送りや、活動記録。

  • 17:30事務所へ戻る

    事務所へ戻り業務の報告・引継ぎ・記録などを行います。
    明日の業務の確認をします。
    1日の業務終了。


  • [/st-timeline]

    ※これは一例です。パート勤務の場合だと、活動が入っている場合のみ、自宅から直行や直帰する事業所もありますので会社によって違います。

     

    ②身体介護

    身体介護の5つの項目

    • 食事の介助(食事介助)
    • トイレの介助(排泄介助)
    • 着替えの介助(着脱介助)
    • お風呂の介助(入浴・清拭介助)
    • 歩行や移動の介助(移動・移乗介助)


    利用者さんの身体に、直接触れて行う援助のことです。

     

    上の5つが主な身体介護です。右の()内が全国共通の専門用語です。実際にやっていく内にすぐに覚えていくでしょう。

     

    利用者さんの病気や、身体的な特徴性格などを理解した上で、安全・安心に気をつけて行う必要があります。

     

    より専門的な知識介護技術が望まれますが、「訪問介護」を除いては、資格がなくても行うことができます。

     

    ※「訪問介護」は初任者研修以上の資格がないと行うことができません。

     

    施設など他のサービスの場合、周囲に資格を持つスタッフがいるため、資格がない人でも行えるということになっています。


    • 8:30-朝礼・申し送り

      部署ごと、または多職種間の朝礼に参加。
      夜勤者からの申し送り事項や1日の業務の流れを確認します。


    • 9:00~12:00-業務計画に沿った支援

      洗面・洗顔・ベッドメイキング・清掃・トイレ介助・オムツ交換・健康チェック(体温・血圧・脈拍など)・着替え・入浴介助・水分補給・相談援助・看護師による処置等・受診の付き添い・機能訓練・趣味活動の支援・記録・評価・サービス担当者会議などを行います。


    • 11:40-昼食の準備

      食事を提供する準備をします。
      利用者さんの移動の介助や手洗いなどの介助。

    • 12:00-昼食の配膳・見守りと介助・下膳・口腔ケア

      配膳し、配薬・見守り・介助が必要な方への1部または全面介助を行います。
      下膳し、必要な方へ歯磨きの介助をします。

    • 12:45-休憩

      スタッフのシフトごとに交代制で休憩し、昼食を摂ります。

    • 13:45~17:00-業務計画に沿った支援

      ベッドメイキング・清掃・トイレ介助・オムツ交換・健康チェック(体温・血圧・脈拍など)・着替え・入浴介助・水分補給・相談援助・看護師による処置等・受診の付き添・機能訓練・趣味活動の支援・記録・評価・サービス担当者会議などを行います。
      15:00~おやつの提供

    • 16:45-夕食の準備

      食事を提供する準備をして、利用者さんの移動や手洗いなどを支援します。

    • 17:00~18:00-夕食の配膳・見守りと介助・下膳・口腔ケア

      配膳し、配薬・見守り・必要な方へ1部または全面介助を行います。
      下膳し、必要な方へ歯磨きの介助をします。

    • 18:00~19:00-業務終了

      夜勤者へ引継ぎ、記録などを済ませて業務終了となります。


    ※出勤時間は事業所ごとのシフトによります。


    おおむね
    早出7:00 遅出9:00~11:00
    夜勤入り16:00~17:00 夜勤明け8:30~9:30


    辺りの時間帯ではないでしょうか。

    夜勤入り・夜勤明けの日は1日勤務の扱いで
    翌日は休みになるケースがほとんどです。

     

    介護の仕事の給与

    介護職員の平均給与(月給・常勤)
    加算(Ⅰ)~(Ⅴ)を取得している事業所

     平成30年平成29年
    全体300,970円290,120円
    資格あり303,460円292,820円
    介護福祉士313,920円304,630円
    実務者研修288,060円280,400円
    介護職員初任者研修285,560円273,920円
    資格なし261,600円252,490円

    引用元:平成30度介護従事者処遇状況等調査結果/厚生労働省

    上の表の通り、介護職の給与は年々上がっています。

     

    今後も段階的に上がっていく見通しです。

     

    有資格者と無資格者では、平均して約4万円の差がありますが、段階的に資格(研修)を取ることで比例して給与は上がっていきます

     

    また、介護保険サービスの種類によっても、平均給与は違ってきます。

     

     

    Q&A

    もし、職場と合わなかった場合に転職はできますか?

    できます。転職の多い業種です。

    介護と医療業界は、同じ介護や医療の職場で転職する人は非常に多いのが現状です。

     

    労働環境や人間関係などの理由で入れ替わりが多いです。

     

    いくつもの職場を経験している人が多いのも特徴です。

     

    注意点として、年中職員募集をしている会社はあまりオススメはしません

     

     

    仕事の力量や人間性などを見込まれて、他の会社から声がかかって良い条件で転職できる場合もあります。

     

    ですから、どの会社でも自分の責任を果たし、経験を得ながら知識と技術を高めていきましょう。

     

    どの職場でも通用する介護士になれるので、仕事に困ることはありません

     

    私も、在宅介護支援センター・居宅介護支援事業所・通所介護・訪問看護・特別養護老人ホーム・介護老人保健施設など複数の介護保険事業所での勤務を経験しました。

     

    1つの会社で長く働くのも、複数の会社で働くのも、どちらも一長一短あり、どちらが正しいというのはありません。

     

     

     

    体力が必要と聞いたんですが?

    他のサービス業が務まる程度の体力があれば大丈夫です。

    よく「介護って体力がいる仕事だよね~」「私には体力がないから無理っ」って声を聞きます。

     

    ハッキリ言いますと、他の仕事となんら変わりありません。

     

    おそらく利用者さんを


    「抱(かか)える」
    「支える」
    「業務がハード」


    のようなイメージがあるからだと思われます。

     

    実は「介護技術には全てコツがある」んです。

     

    実は「力はあまり使わない」んです。

     

    介護技術を身につけている人がプロの専門職と言えます。

     

     

    少し専門的な話をしますが、利用者さんに直接触れて介助する場合、カラダを起こす、立つ、座る、移動するなどのお手伝いをします。

     

    ほとんど自分ではできない利用者さんの場合「わー、私にはそんな力ないし、とても無理だなぁ・・」ってなるでしょう。

     

    ところが「ボディメカニクスの原理・原則」を理解していると、介助する自分の力は1~2割も使わないでできます。

     

    これは本当のことです。カラダが大きな利用者さんの場合は2名で行います。

     

    食事着替えトイレ入浴歩行見守り会話にも専門的な知識や技術に基づいた「コツ」があるのです。

     

    プロの介護士(あくまで知識や技術のある介護士を言います)は「腰を痛めないで簡単にできる方法」を身につけているので、「腰痛」にはなりにくいです。


    私も今のところ、腰を痛めたことはありません。

     

    ところが、実際に介護の現場で働いている人で多くの人が腰を痛めています。

     

    職場ごとに研修や勉強会を開いていると思いますが、それでも腰を痛める介護士が多いのも問題点です。

     

    理由は、スタッフのプロとしての意識の差にあると思います。

     

    「覚えよう」「理解しよう」とする気持ちが足りない人が腰を痛めたり、「きつい!」「大変!」って言っているような気がしています。

     

    たしかに働きながら勉強するのは大変だと思いますが、理解してしまえば「安全・安心に」「無理なく」「スムーズに」「楽にもっと」できるのになぁって思ってしまいます。

     

     

    「ボディメカニクス」には8つの原理・原則があって、私たちのカラダの「骨・関節・筋肉」などのお互いの関係性のことを言います。

     

    簡単に言いかえると「重心と力のバランス関係(相互関係)」です。

     

    介護だけでなく日常生活にも非常に役立つ知識と技術です。

     

     

    ボディメカニクス」は私たちのカラダを守るだけではありません。

     

    介助される利用者さんの「安全・安心・安楽」のためにもあるのです。

     

    間違った方法、無理な態勢で行うと相手は不安になります。相手も余計な力が入ります。ケガにつながります。

     

    自分のカラダを守る=利用者さんのカラダを守る

    自分が安心してできる=利用者さんも安心
    自分が楽にできる=利用者さんも楽

    なんです。

     

    介護の基本は「利用者さんの安全・安心・安楽」です。

     

     

    今チャンスの波に乗る

    これを聞いて

     

    「なんだか大変そう・・・」
    「自分には難しいなぁ」
    「無理かも・・・」

     

    と思ったかもしれませんが、誰でも最初からできた訳ではないです。

     

    全くの初心者でも、「高齢者の介護がしたい」という気持ちがあれば、数ヶ月後には現役の介護スタッフよりも介護技術は身についていると思います。

     

    今から入っても数ヶ月もすれば、現役の不勉強な介護職員より、知識も技術も身に付くでしょう。

     

    独学でも十分できます。参考になる専門書も書店で見つかりますよ。

     

    それくらい、今このブログを見ている段階で全くの初心者であっても、早い段階でプロの介護技術を身につけることができる職種です。

     

     

    考えている間にもチャンスは過ぎていってしまいます。

     

    早ければ早いほど、が示した

     

    キャリアアップ

    処遇改善へ向けた段階的な制度改正

     

    の波に乗りやすい時期にあると思います。

     

    高待遇になってから人材が流入してからでは遅すぎるかもしれません。

     

    正直、人材不足の今なら、条件まで選んで就職先を探す事も難しいことではないと思います。

     

     

    思い立った時がチャンス

     

    数か月後には、介護技術が身につき自信にあふれた自分がいます。

     

    3年後には「国家資格」を取得できている自分の姿を想像してみましょう。

     

    きっとかなうと思います。

     

     

     

    周囲の他職種の人々の中にも

     

    「介護向きだなぁ」

    「こんな方が介護の現場に必要なのにぁ」

     

    って思う方も結構いるような気がします。

     

     

    介護の現場には「高齢者が好きな」「素直な」「心優しい」「コツコツ頑張れる」人が必要です。

     

    今後も、「介護初心者」や「介護について知りたい」と思っている人の役に立てる内容をお伝えしていきたいと思います。

     

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